東山梨消防本部

第41回 山梨県消防救助技術大会

 東山梨消防本部訓練場を会場として、6月11日に山梨県下10消防本部の代表隊員が日ごろ鍛えた消防救助技術を競いました。この大会の団体種目優勝チームは7月31日千葉市開催「消防救助技術関東地区指導会」へ、個人種目優勝者は8月27日千葉市開催「全国消防救助技術大会」への出場となるため、各消防本部の代表隊員は上位を目指し、熱い大会となりました。
 当消防本部ではロープブリッジ渡過の部で渡邊隊員が優勝し、「全国大会」へ出場することとなりました。

大会概要

 この大会は、救助技術の高度化に必要な基本的要素を練磨することを通じて、消防救助活動に不可欠な体力、精神力、技術力を養うとともに、県内の消防救助隊員が一同に会し、競い、学ぶことを通じて、他の模範となる消防職員を育成し、県民の消防に寄せる期待に力強く応えることを目的としています。
 また、大会を通じて広くの県民に、消防の技術の高さ、力強さ、優しさをアピールするとともに、常に県民の目線に立って救助技術を研究することを目標としています。

種目説明・大会成績

ロープブリッジ渡過(個人) :標準タイム 28秒

 水平に展張された渡過ロープ20メートル(往復40メートル)を、往路はセーラー渡過、復路はモンキー渡過するロープ渡過の基本的な訓練です。

 指導者:岩瀬広忠

 隊員:渡邊裕太(優勝) 間瀬大我(入賞)

はしご登はん(個人) :標準タイム 24秒

 自己確保の命綱を結索した後、垂直はしごを15メートル登はんする。災害建物への進入等、消防活動には欠かせない訓練です。

 指導者:宮本明仁

 隊員:雨宮翼(3位) 小林亨佑(入賞)

ロープ応用登はん(団体) :標準タイム 16秒

 登はん者と補助者が2人1組で協力し、器材を使わずに塔上から垂下されたロープを15メートル登はんする訓練です。

 (入賞)

 指導者:武井英司

 隊員:中島章詠 筒井祐敬

ほふく救出(団体) :標準タイム 70秒

 3人1組(要救助者を含む)で、1人が空気呼吸器を着装して長さ8メートルの煙道内を検索し、要救助者を屋外に救出した後、二人で安全地点まで搬送する。ビルや地下街等で煙に巻かれた人を救出するための訓練です。

 指導者:関口拓治

 隊員:中村昌行 飯塚将大
     大島拓也

ロープブリッジ救出(団体) :標準タイム 75秒

 4人1組(要救助者を含む)で、2人が水平に展張された渡過ロープ(20メートル)により対面する塔上へ進入後、脱出する。要救助者を隣の建物等から進入し、救出することを想定した訓練です。

 (準優勝)

 指導者:米倉広雄

 隊員:近藤直哉 佐野裕樹
     奥山和弥 小幡伸

引揚救助(団体) :標準タイム 150秒

 5人1組(要救助者を含む)で2人が空気呼吸器を着装して搭上から塔下へ降下し、検索後、要救助者を塔下へ搬送し、4人で協力して塔上へ救出した後、ロープ登はんにより脱出する。地下やマンホール等での災害を想定した訓練です。

 指導者:深沢博

 隊員:ヤ田一貴 小林伸幸
     齊藤幸太 丸山拓郎
     小林翔太

障害突破(団体) :標準タイム 195秒

 5人1組(補助者を含む)で4人が緊密な連携の下、一致協力して「乗り越える」「登る」「渡る」「降りる」「濃煙を通過する」の基本動作により5つの障害を突破する。災害現場の様々な障害を想定した訓練です。

 (準優勝)

 指導者:平山安仁

 隊員:山下拓也 坂本直也
     西川潤 樋川謙
     笹本和穂

大会を通して・・・

 この大会は、消防職員の技術及び体力の向上を目的に開催されており、成績優秀な隊員は関東大会に出場、さらに全国大会に出場します。
 隊員は年間を通して基礎体力や救助技術の向上に努めていますが、大会前の3月末には、大会の準備に入ります。体力の向上や基本的な技術訓練を行い、本格的な訓練に突入し、体力・気力・技術を極限まで磨きあげ大会に臨みます。県下10消防本部の出場隊員が、当本部同様に訓練を積み大会に挑みますので、関東・全国大会に出場するのは至難の業ですが、これまで当本部からも数多くの隊員が関東・全国大会に出場し優秀な成績を収めております。
 今までご指導、ご支援、ご協力して下さった方々に心より感謝し、今後も訓練で培った技術とチームワークを災害現場で活かせるよう、何事にも全力で取り組んでいきたいと思っています。